できごと

入浴場面での争いかはしゃぎあいについて

 お風呂で争いあったりはしゃぎあったりしていた、と回想するのが私の記憶の限界・・・入浴の場面をたびたび回想しようとして、争いだったのか、はしゃぎあいだったのか迷う。


 より小さい子は怯えていた生活だったとも思うけど、淡々とした日々な気もするし、証拠はない。

 大人女性が「やめなさい」と時々注意していた。単なる日常の場面もよくあるし、死角もいくらでもある。

 

 争いかはしゃぎあいがあったのは確か。よく憶えている。でも、5、6人が関わりあって、笑ったり、ちょっと叫んだり、くすぐってたり、掴んでたり、小突いたり、遊んだり、水をかけたりしてくるシーンを、苦痛に思っていたのは私だけかも。誰かに尋ねなかった。尋ねたいことが、たぶん多すぎた。


 「やめてよ!」と何度か言う女の子が、次の瞬間には笑って(怒って?)同じことを女の子に返している。端には黙々と洗っている子。湯船のお湯がかなりゆれて、はねてきたり、桶が転がったりする。転んで頭を打つのでは?という面でハラハラする私。


 5人ぐらい・・・。お湯に浸かっているその何人かの様子に戸惑いながら、早くあがりたいと私は体を洗う。私の左斜め後ろ。その中の年下の1人が、私にちょっかい(かSOS)を出してくるけれど、何事でもないかのように厳しく無視してしまって、私は慌てながら脱衣所へ戻る。単なる入浴でこうまでうろたえる自分が信じられない。

 

 これらまで物理的な争い、暴力と判断していたらきりがないけれど、えーと、私はこれらをむごく、嫌な状態と把握したいのだと思う。均衡が崩れれば、あるいは死角では、これ以上のことが子ども同士で起きると、そういう感じがあった。入浴(あるいは子ども同士の生活)については、そんなに苦悩する内容は無かったと以前は考えていた。意識を集中させて、憶えている映像をたぐり寄せる。もしこれらをむごく嫌な状態と実感できたらこれらの記憶にある程度は悩まされなくなるのだと思う。こんな程度のことをいちいちほじくり返して一体どうしたいのかと、つい悩む。それでもふっと記憶がやってくる。決して実態を把握しないようにしていた一つの場面に、長い時を経てやっと全神経を集中する。私はお風呂の事について、案外、状況判断できてない(したくない)のだと気づく。