できごと

施設経験者のうち何人がこれを読めたか

家庭養護促進協会「育てる」No.54
p2より。

 イギリスの統計では、施設入所期間が2〜5年は7%、5年以上が1%と非常に短い。里親ケアでさえ2〜5年が12%、5年以上が9%と、短期間で実親家庭や養子縁組家庭に移行しているのが実態です。一方、日本では児童養護施設に3年以上入所の子供が61%、17,800人。福岡市も57%で、申し訳なく思いました。長く児童養護施設に入所している子どもの中で乳児院から継続しての子どもが30%。一度も家庭で過ごす経験がないまま大人になる。大体3年以上入所すると、結局18歳まで継続することも明らかになっています。
(引用終わり)

 居住型施設経験のある者たちのうち、何人がこれを読めただろうか。
 上記はインパクトのある部分、長期入所が日本はまだまだ多すぎる、と書かれたところを切り取ったのだけど、「育てる」を読んでいくと、わたしは、気持ちが休まる・・・。大人が子どもを長期施設入所させないためにしている数多くのことが、書いてあるから。早くに知りたかった、誰かがわたしのところへ来て、教えてほしかった、言ってほしかった。わたしが里親に関しての機関紙などを読みたがるのは、自分育てのため、自分に足りなかったものを探すため。施設入所したことのある者達、長い施設暮らしをした者達に、「育てる」のような情報が不要な者、必要な者は、どのぐらいいるのか。わたしのように大人になってから迷い、里親について学び始める者は、どのぐらいいるのか。p27には、全国の児童相談所にも送付とある。